2017年 04月 02日 ( 1 )

鰹節男子

月に34日仕事させてもらっている、出町商店街のふじや鰹節店のFB(ブログ)を見て、絶句した。お店でアルバイトしている大学生の花田君が交通事故で亡くなったというのだ。

えっ? あの、花田君が? まさか。うそやろ…。

翌日、お店に行って店主から話を聞いた。

24日の午前11時ごろ、所属するテニスサークルの練習からの帰り道、川端通のカナートの前で、ダンプに魅かれて即死だったそうだ。



花田君は京都大学の1年生。昨年の秋、お店に買い物に来たところを、「うちでバイトせぇへん?」とパートさんにスカウトされ、バイトを始めた。サークルなどで忙しいので、入れるのは月に13回程度だったが、明るく人当たりも良く、店の人にもお客さんにも好かれていた。



2月に初めて仕事で一緒になったとき、まず、彼に聞いた。

「買い物に来てスカウトされたって聞いたけど、何を買いに来たん?」。

店で扱っているのは、昆布と鰹節を中心に、わかめ、砂糖、塩、ゴマ、のり、豆類などのいわゆる乾物。お客さんのほとんどが、ちゃんと煮炊きできる年配の主婦か料理人。若い男の子が買いそうなものは…。

花田君は「だし用の鰹節を買いに来ました」と。

「じゃぁ、ちゃんとだしをとって、料理してるの?」

味噌汁もだしをとって作っていて、料理が好きだと。聞けば、小さいころから「うちは、茶色いおかずばかりで」。つまり、煮物が多かったようで、今でもそういう味が好きらしい。

「京大に行きたくて、京都に来ました」と言っていた東京出身の花田君。

テニスサークルに入っているけれど、茶道部にも入っていて、着物も着るらしい。

なんと、女子力の高い! と感心したり、私の息子もこんな風になってほしいなと思ったり。


彼はその後、一度もバイトに来ず、店主は「2月分のバイト代も取りに来よらへん。ライン送っても返信ないし、旅行でも行ってるんかな」と気にはしていた。

まさか、こんなことになっていたとは…。

2日前にご両親がお店に来られ、店主も初めて彼の死を知ったらしい。

川端通の車道を自転車で走っていて、歩道と車の列の間の狭いところをすり抜けるように進んでいたら、何かの拍子に車道側に倒れてしまい、そこにダンプが来てしまったそうだ。

それにしても、何で彼なのか。まだ、19歳。ほんとに、やり切れない。


「なんか、ふらっと店に来そうな気がしてな。旅行に行ってました~とか言うて」

店主の言葉に、私もそんな気がする。

ほんとに、来てほしいな。もう一回、一緒に仕事したいな。


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by dodo-55 | 2017-04-02 22:32 | 仕事で