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寒い夜の、淋しいできごと

野球の練習が終わったあと、息子と同じ4年生の男の子が一人、集合してるみんなに何やら話をしている。「なに話してんの?」「今日でやめるんやって…」

息子は学校で3日ほど前に本人から聞いていたそうだが、冗談だと思っていたらしい。
その子のお母さんからメールが入っていた。「とても急な話ですが…」に始まり、やめることになった理由も書いてあった。
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学校からの帰り道、「硬式野球のチームに入るらしい。引越すわけやないし、6年になったら戻ってくるかもしれんやん」と、息子はケロリとしてる。

野球部の4年生6人は、1年生の野球教室のころからずっと続けてきたメンバー。他の学年が、転校などでぬけたり入ったりしながら2~5人と少ない中で、息子の学年は8人をキープしていたのだが、昨年2人やめて6人になっていた。
12月の卒団式が終わって6年生がぬけ、新年からは5年生が中心となる新チームが始まったばかり。5年生は3人なので、実質、4年生も主力メンバーとなるし、さぁこれからというところなのに…。

「まぁ、家によっていろいろ事情があるしなぁ」と、息子は冷めた口調で言う。
私の方がショックで、ひたすら淋しくて仕方がない。
昨年、1学年上の子が転校したときも、「家でめんどうみたげるし、京都に残り」と口走ってしまうほど、淋しかった。
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考えてみれば、1学年1~2クラスで、男の子は20人ほどしかいない。
子どもの数が少ないので、学校の野球部同士で子どもの取り合いになっているという話も聞く。
とにかく9人そろわなければ、試合には出られないのだから。

「5年生が3人、4年生が5人やから8人か。3年生は2人しかいないし、休みの人がいたら2年生も試合に出なあかんなぁ」。
それこそ、ケガや病気なんかしていられない。今まで以上に、体に気をつけなければ…。

試合になれば、つい熱くなって声をあらげてしまうが、本当は勝ち負けよりも、少年たちが元気にみんなで頑張っている姿を見ているのが好きなのだ。
小さいのに、いっちょまえにユニフォームを着て走り回っている姿が、たまらなく可愛いのだ。
その仲間が、一人減り、二人減るのが、私はさみしいのだ。

こんな寒い夜に、何だか失恋でもしたみたいな気分…。
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by dodo-55 | 2011-01-27 15:05 | 野球

『地産地消の仕事人に学ぶ・現地検討会』(奈良県・明日香村)2日目

2日目は朝からバスに乗り込み、當麻の家あすか夢販売所ゆめ明日香明日香の夢市などの直売所を見学。
各直売所には、地産のいちご・あすかルビーや古代米、野菜に、味噌、漬物、菓子など地元ならではの加工品が並ぶ。商品を見ただけではわからない、直売所ごとの工夫や苦労話を担当者から聞いた。

「あすか夢販売所」の販売額1位はイチゴ、2位は仏花、3位は切花だそうだ。1位はわかるが、2位と3位が意外。「明日香の夢市」でも仏花のビシャコ(正式名はヒサカキというらしい)が販売されていたが、京都では仏花といえばビシャコに小菊など花を組んだもので、ビシャコを単独で販売してるのは見かけない。
京都では仏花は昔から白川女などが大八車に積んで振り売りしてきたが、今では生花店やスーパーでも売っている。
私は生花店に勤務していたことがあり、仏花を組んだこともあるのでビシャコを知っていたが、普通は榊(サカキ)は知っていてもビシャコの名前は知らない人がほとんどだ。
京都でも仏壇のある家が減り、仏花の販売数も減っているのだが、明日香でよく売れているのは、これいかに? 奈良だけに仏教の影響が強いのか?

最後に、明日香の夢市で飛鳥鍋御膳をいただき、解散となった。
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飛鳥鍋は、牛乳と鶏がらスープで冬野菜と鶏肉を煮込んだ鍋。
牛乳臭さもなく、白いスープに生姜を入れると、ピリリと味がひきしまり、体も温まって寒い季節にはちょうど良い。家でもぜひ試したい味だ。
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おみやげには、直売所であれもこれも欲しくなるのを我慢して、地元ならではのものを。
いちごはあすかルビー、土竜芋という名のヤマトイモ、古代米の赤米と三輪そうめんのふしめん、小麦餅を購入。

小麦餅は、もち米に小麦を入れてついた餅にきな粉をまぶしたもの。農家の人たちが田植えが終わったあとに食べるおやつだそう。小麦のプチプチした食感と香ばしさのある、素朴で美味しいお餅だ。

「ふしめん」は、そうめんの製造過程で麺を干したときにできる、一番力のかかる上下の部分で、太くて形もいろいろ。たぶん通常の流通では出回らないものだろう。京都の「とゆ湯葉」と同じようなもの。お吸い物の具にしたり、油で揚げてビールのつまみなどにもいけそう。

赤米は、来月の節分に、紅白のご飯で巻寿司を作るつもり。これも直売所に貼ってあったポスターからアイデアをいただいた。
地元ならではの食材で、普段の食卓にちょっと変化をつけるのが楽しい。その食材の製造過程や地域の歴史や文化なども知れて、食卓での話題も広がるから。

食・農・環境などに興味があり、仕事でも関わっている私にとっては、とても有意義で楽しい2日間だった。2月にモクモクファームで開催される食育フォーラムも楽しみだ。
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by dodo-55 | 2011-01-24 21:56 | 仕事で

『地産地消の仕事人と学ぶ・現地検討会』に参加(明日香村)1日目

1月20日・21日と『地産地消の仕事人と学ぶ・現地検討会』に参加するため、奈良県明日香村へ行ってきた。
これは、農林省が進めている「地産地消の仕事人」のノウハウを学び、地域に広げて連携するという新しいソフト開発事業で、(財)都市農山漁村交流活性化機構が主催している。
今回は、食をテーマにした地域活性化を実践している、仕事人として実績をもった全国の尖鋭メンバーが集い、活動紹介、意見交換、直売所で実地研修などを行った。
わが師・食ジャーナリストの金丸弘美氏が運営委員の一人で、ライターズネットワークの案内でこの催しを知ったのだった。
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会場は、奈良県明日香村の山麓に建つ研修宿泊施設・祝戸荘
棚田や段々畑が広がるのどかな風景の中にある。
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宿泊所前から裏山に続く道を上ると、展望台に出る。そこからは、大和三山を背景にして広がる飛鳥古京が一望できる。

まずは、明日香村地域振興公社理事の福角登さんのお話から。
明日香村は「明日香法」で建造物が規制されているとのこと。高い建物や近代的な建物はなく、古墳群や棚田が広がる風景は法によって守られているそうだ。
2日目の見学のときにバスの中でも説明があったが、明日香法ができて以降の建物はすべて屋根に瓦がのっていて、小学校もコンビニも郵便局もすべてがそうだった。

金丸さんの話では、イギリスやドイツはもっと徹底されているそうで、歴史ある古い門などもそのまま残っており、住民は勝手に手を加えてはいけないそうだ。
ふり返って、京都はどうだろう。高さ制限や景観保存の無視もいいところ。町並みは変わっていく一方で、外側だけ古く、中は超モダンに改装された町家もどきが増殖中だ。

仕事人の活動紹介では、奈良県五條市「手作りハムばあく」の泉澤ちゑ子さん、愛媛県今治市・越智今治農協「さいさいきて屋」店長の西坂文秀さん、島根県雲南市・JA雲南産直事業課の須山一さんの、ホットな話に引き込まれた。

泉澤さんの、「豚にも旬がある」「飼料のうち2~3%の小麦のふさが変わっただけで豚肉の味が変わり、消費者がそれに気づいた」という話。

「高齢者や女性が胡瓜1本でも持ち込んでくれるような場所を作りたい」という思いから始まり、すべての商品を地ものでそろえた、農家レストラン、カフェ、市民農園、学童農園などを併設した国内最大級の直売所を作るまでの経緯を語った西坂さんの話。

「高齢化した小さな農業地帯が生き残るためにやってきた」と、ハード(建物やグリーンツーリズム)ではなく人づくりを優先させる須山さんの「地産都商」のやり方。

それぞれに共通する、お金はないが、あるもので工夫する方法。作るもの、売るものは野菜や肉であっても、それを作るのも買うのも「人」であること。やはり、人が動かなければ、ものもお金も動かないのだなぁと改めて感じた。

西坂さんは「農業の担い手は、55歳から死ぬまで営農してくれる人。農業には定年がないから」。
須山さんは「農業には担い手がいないのではない。農業が面白くて、儲かって、生きがいがあれば、担い手は自然に増える」と言われた。なるほど。
農業に関しては、高齢化、農作放棄地、TPPなど暗い話題が多いなかで、3人のお話からは元気をもらった。このパワーこそが、人を、地域を元気にしているのだと実感。

最後に、金丸さんのまとめ。地域を元気にするのは、
・地域のたくたんの人が参画すること
・商品は地域から組み立てる
・教育・技術に力を入れている
・楽しんでいる
・安全・安心を全面に出す
・オリジナルである。ものまねではない
これって「地域」だけでではなく、いろんなことにあてはまる気がする。自分の仕事にも。
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夜は、古代食「万葉飛鳥葉盛御膳」を囲んでの食事と交流会。
藤原京遺跡から出土した木簡を基に、古代飛鳥の人々が食べていたものを現代風に想像し、遊び心を加えて再現したものだそう。
庶民はもっと質素な食事だったと思うが、鴨肉、アマゴ、ホタテ、ウニなど、地方から税として飛鳥に運ばれてきたであろう山海の珍味は、飛鳥の貴族たちのみ口にできる贅沢な食材だったらしい。

須恵器を模した奈良・赤膚焼の酒器に入ったにごり酒に加えて、仕事人の一人である石川県能登町の農家民宿「春蘭の宿」の女将・多田寛子さんから日本酒、兵庫県加西市のJA兵庫みらいの皆様からワインの差し入れがあり、美味しい酒と古の味を肴に、楽しい交流ができた。
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by dodo-55 | 2011-01-23 21:41 | 仕事で

雪の朝のひとコマ

大晦日以来、再び雪が積もった日の朝。
遠くから「お~~」の声が聞こえたので、母と妹、甥っ子があわてて外へ。
甥っ子は靴を履くのももどかしく、母のつっかけで雪の上。
托鉢にまわってきた大徳寺のお坊さんに、小布施を渡すためだ。
一人目はすでに家の前を通り過ぎていたのを、わざわざ呼び止めて戻ってきてもらったらしい。
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甥っ子は小さな手に小銭を握り締めて、二人目、三人目が来るのを待っている。
かつては私たち姉妹も、そしてつい最近までは私の息子も、「お~~」の声が聞こえたら、こうして外で待っていたものだ。
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わが家の前は、たいてい8時を過ぎてから通られるので、息子が学校に行くようになってからはこんな風景も見られなくなった。
そういえば、いつだったか、自転車で保育園へ行く途中でお坊さんを見つけた息子が「どうしても渡す」と言い張り、自転車の上から小銭を渡したこともあったっけ…。
修行とはいえ、何もこんな日に…と思うほど雪の積もった中を行く、裸足でわら草履のお坊さんの足は「雪があたって赤うなってた…」と妹。どのぐらいの距離を行かれるのだろうか。
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by dodo-55 | 2011-01-19 21:11 | 京都

お正月恒例の。

年末年始の2週間は、普段とは違う買物、準備、後片付けなどに追われ、大人には慌しく過ぎていくものだが、子どもにとってはその気忙しさもまた、ワクワク感を伴うものなのかもしれない。
思い返せば私も子どものころ、年末の餅つきや大掃除、錦市場へのおせちの買出しなど、大人たちが忙しく立ち働くのを、お手伝いするのが妙にうれしかった記憶がある。
餅つきは臼から機械になり、おせち料理の種類と数も年々減りつつある。そして今年はとうとう錦市場への買出しもやめてしまった。
昔は、錦市場でしか手に入らない食材が多く、年末になると必ず決まった店で決まったものを買っていたのだが、最近では近くの商店街やスーパーでも買えるようになったからだ。
お正月にはみんなで楽しんだ、かるたや羽根つき、凧揚げなどもしなくなって久しい。

お正月の準備や楽しみでなくなってしまったものがある一方、この10年で新しく増えたお楽しみもある。
わが家のおせち料理は、昔ながらの煮炊きした定番ものが徐々に減り、肉料理やサラダなど洋風のメニューも定着してきた。その代表が、ユッケとローストビーフ。

d0182852_1556239.jpg毎年、大晦日に肉を買いに行き、元旦の朝にオーブンで焼くのは父の役目だった。

もともとは、肉好きの父がやり始めたのだが、父亡き昨年は母が焼き、今年は私が初挑戦した。
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ロースとビーフは、生肉をたたいたユッケとともに、元旦の夜の食卓に並び、集まった親戚とともに賑やかに食される。



そして、その晩餐のあとの恒例となっているのが、お楽しみ抽選会。
これも10年ほど前に父が始めたのだが、ちょっとした景品を用意しておき、参加者にもれなくプレゼントするというもの。父が用意した景品を袋に詰めたり、くじを作ったりを手伝っていた息子が、父亡きあとも「やりたい」と言うので、昨年からは私と息子で準備している。
父は毎年、チーズやおかきを景品にしていたが、代の代わった昨年は、箸置きと「懐かしのお菓子」を組み合わせた。
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どれも本物みたいでおいしそうだが、ずべて箸置き。
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懐かしのお菓子シリーズは、カレーせん、フィンガーチョコ、うぐいすボーロ、チャオ、カンロあめなどを用意。かわいいキャンディーも1本ずつ付けた。

そして今年は、「おつまみ」シリーズ。
業務用スーパーのおつまみコーナーで、いか天、ドライ納豆、おつまみナッツ、するめ、茎わかめ、黒糖バナナチップス、ココアピーなど、辛いの甘いの取り混ぜてそろえた。
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それから、縁起物の七福神チョコと干支おかき。
干支おかきは、袋におみくじ付きだったので、盛り上がった。
どちらも大袋にたっぷり入っていたのを、均等に分け、袋詰めしてくれたのが息子。
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手間の要る作業をうれしそうにやっていた。こんなお手伝いもここ何年かの恒例になっている。
年とともに、少しずつ変わりながらも残していきたい年末年始のひとコマである。
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by dodo-55 | 2011-01-07 11:24 | 家事・家仕事