食べることは生きること「食育祭 in させぼ」(2)

1月28日に開催された「食育祭 in させぼ」の講演会のテーマは、「食べてつながる命、育つ心」。講師は九州大学大学院農学研究院助教の比良松 道一先生。研究室の女子学生が始めた「弁当の日」に参加し、食育に目覚め、専門の研究の傍ら、大学生が自ら弁当を作って交流する「大学生版・弁当の日」の実践をしている。

講演で聞いた話から ***********

小学生に質問。「朝ご飯を食べましたか?」
 ほとんどの小学生が「食べた」と答える。
「なんで、食べるの?」
 いろんな答えが出たなかで、「食べないと死ぬから」と答えた子どもが一人。
 「食べなければ死ぬ」ということをわかっている子どもたちがいない。今の子どもたちには、飢餓体験もない。「生きるために食べる」ということがわからない。飽食の世の中で、食育を考えていくことは難しい。

「この1週間で何㎏食べましたか?」
 小学生でも1日2㎏、1週間で14㎏は食べている。でも、体重が14㎏増えるわけではない。
「あなたが食べたものは、どこへ行きましたか?」
 1週間で15㎏食べたとして、便で6㎏、汗で3㎏、息(炭素)で6㎏体から排出されている。
 動物が吐き出した二酸化炭素を使って、植物が体を作り、それを動物が食べる。命はつながっている。
 「You are what you are」
 命とは、毎日、こわされながら、つくられています。命とは流れです。

大学生に質問。「日本の農業は大切ですか?」
 大学生の98%が「yes」と答える。
「なぜ、大切なのですか?」
 大学生は日本の食料自給率を気にしている。日本で育てられた米や野菜を食べなければいけないという思いはある。

「いつ、どこで、誰と、何を食べましたか?」(アンケートを実施)
 大学生の4割が自炊をしていない。4割が朝ご飯を食べていない。2割が大学に入ってからご飯を炊いたこともない。学食では定食(多品目を食べる)が売れず、丼物やうどん(単品)が売れる。

誰が日本の農業を支えているのか?(農家は日本人の3%)
この大学生たちは、小学校のころ、「早寝、早起き、朝ご飯」と教えられ育ってきたはず。
教育が「森を見て、木を見ず」であるから、いけない。

肉に注射針をさし込み、脂を注入するインジェクション処理した「霜降り肉」。
「やめられない、とまらない」のは、それがドラッグだから。
2年後でも大丈夫な(腐らない)コンビニのシュークリーム。死なない食品=「ゾンビ食品」という。
今の世の中には、こんな「食べ物」がいっぱい。

「何を食べるか」も大事だが、「どう食べるか」も問題。
大学生の56%が「一人で食べる」と答えている。
東京大学のトイレ内に「タバコ×、落書き×、食事×」という張り紙がある。 
「人に食べているところを見られたくないから」と、トイレで食べている人がいる…という事実!!

日本にはたくさんの捨てられる命がある。
日本人が1年間に捨てる食べ物は、2000万トン(福岡ドーム13個分)。
日本人が1年間に作るお米は1000万トン。

小学校の給食の残飯は、1割で優秀な方。ほとんどは、もっと多い。
残飯がゼロの学校は、月1回の家庭科の時間に「弁当の日」を実施していた。
 ※「弁当の日」とは、香川県綾川町立滝宮小学校に勤務していた竹下和男校長が、子どもと家庭に「くらしの時間」を増やすことを目的に、2001年から始めた試み。献立作りから、買い出し、調理、箱詰めまで、親は一切手伝わず、子どもだけで作るのが特徴。

「弁当の日」に、親が弁当を作った子どもは、弁当を隠し、自分で作った子は堂々と見せる。
誰かに見てもらって、みんなで食べた方がいい。子どもにあこがれを見せると、どんどん自分の力でやるようになる。小さい子どもはうらやましがり、小さいうちから練習しようとする。小さいころから「お母さん、教えて」と言うようになる。

大学生がおかず1品持ち寄りの「弁当の日」を実施。
大学生は「いただきます」の瞬間に、自分のだけが残ったらどうしよう…と思っている。だから、人のおかずをほめたり、レシピを教えあう。そして、「弁当の日」の感想文に、高校時代、毎日母親が弁当を作ってくれたことに対する感謝の言葉が綴られる。

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私が食について危機感を持ち始めたのは、10年ほど前。当時の大学生の食生活にショックを受けたからだが、10年経ってさらに状況はひどくなっている気がする。

私自身は、高校生のときまでほとんど料理をしなかったが、大学生のときの一人暮らしで鍛えられたと思う。当時はコンビニもなく、田舎だったので外食できるところも限られていて、自分で作るしかないという状況ではあった。おまけに、電子レンジもなく、冷蔵庫も冷凍室のない1ドアのものだったし、台所は下宿で共同。時間を工夫してどうにか毎日自炊していたものだ。
でも、今や、どんな田舎に行っても、コンビニも自動販売機もあるし、食べようと思えばいつでもどこでも食べ物が手に入る。

学生から始めていては遅いのかもしれない。幼児や小学生のうちから、きちんと伝えていかなければ、一生自分で作ることも、その必要性も感じないままに終わってしまうかも…。

「弁当の日」の取り組みとその後の子どもたちの変化については、『食卓の向こう側』(西日本新聞社)を読んで、西日本新聞社の佐藤弘さんの講演を聞いて、マンガ『玄米せんせいのお弁当箱』(小学館)を見て共感している。京都でも何とかして広めていけないかなぁと考えているところ。

食育は難しいし、すぐに結果が出るものではないのだが、できることから少しずつ始めていこうと思う。続けることで、広がっていくということは、今回の食育祭で実感できたから。
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これは、講演者の比良松先生が、「弁当の日」に家族と一緒に作ったもの。楽しそう!
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# by dodo-55 | 2012-02-25 11:36 | 食育

パワーを実感 「食育祭 in させぼ」(1)

「食育」という言葉はあまり好きではない。というより、どうも体にしっくりこない。

「食育」という言葉は、石塚左玄が1896(明治29)年・1898(明治31)年の著作のなかで、「体育知育才育は即ち食育なり」と造語したもの。「子どもに食べさせる食品の影響によって子どもの心身を養う」という意味で用いた。
彼の著書を読んで共感していた報知新聞編集長の村井弦斎が、1903(明治36)年に連載していた人気小説『食道楽』の中で、「食育」という言葉を使用した。(フリー百科事典『ウィキペディア』より)

そんな明治時代の造語が、広く使い出されたのはここ10年くらいのこと。平成17(2005)年に「食育基本法」が成立してからは、やたら耳につき始めた。
外食産業や食品製造会社、食関係の出版社に勤めた経験から、仕事で「食」に関わることが多かった私は、ずっと「食」に関心を持ち続けてきたが、「何かおかしい。何とかしなければ」と危機感を持ち始めたのも、ちょうどそのころからだ。

危機感を感じたのは、一人暮らしの学生向けの料理本の編集がきっかけだった。資料として読んだ『食卓の向こう側』(西日本新聞社)の影響も大きい。何かしなければ。私にできることは?と、ずっと気になりながらも、具体的に動くとことができずにきた。
昨年2月に「全国食育交流フォーラム」(三重県・モクモクファームで開催)に参加したのも、今回「食育祭 in させぼ」に行ってみたのも、『食卓の向こう側』つながりだ。「食」を取り巻くさまざまな問題を、「できることから何とかしたい」と、そのヒントになりそうな何かを求めて動いてみると、「食育」という言葉に出会うことが多くなってきた。

「食育祭 in させぼ」は、長崎県佐世保市に事務局のある「大地といのちの会」主催のイベント。『食卓の向こう側』の中でも登場した吉田俊道さんが代表を務めている。吉田さんは生ごみリサイクルで生まれた土で元気な野菜を育て、食べることで、いのちの大切さを伝える活動をしておられる。
「生ごみリサイクル元気野菜」の取り組みに共感した私は、昨年春に佐世保の事務局まで出かけ、詳しいやり方も教えていただいた。講師の一人である中尾慶子さんが、大学の後輩であることがわかり、精力的に活動されていることを知り、刺激になっている。

食育祭は今年が第6回。メインの講演会をはじめ、昔ながらの製法で取り組む農産物や加工食品の生産者による展示・販売会、元気野菜や発酵食品の食べ比べ、、クッキングコンテスト、試食会、血管年齢や骨密度測定、保育園や小中学校の取組の紹介や展示など盛りだくさん。
昼食用に販売されていた弁当も、健康的な美味しいお弁当で、大満足だった。
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保育園の熱の入った展示、その取り組みのパワーには圧倒された。
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熊本・南阿蘇地方に伝わる伝統的な「ふさ切り」で作った切干大根。
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試食もさせてもらい、「帰ったら作ろう」とレシピもいただいた、子どもに食べさせたいおやつ。
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納豆も手作り!の保育園。「ワラが手に入りにくいでしょう?」の質問に、「園長先生の家で育てたワラです」と保育士さん。いい環境にあるんですね~。
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節分の日の給食メニュー。豆は煮豆に、金棒はイワシのすり身でできてる。鬼の顔が巻き寿司。
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こんな野菜も、
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こんな果物も、すべて園庭の畑や木から収穫して食べるなんて、うらやましい限り。
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中学1年生が「弁当の日」に、こんな弁当を自分で作れるとは!
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「弁当の日」に取り組んだ中学生の感想文には「感謝」の文字が多い。これこそ「食育」だ。

息子がお世話になった保育園も、給食や子どもクッキングには力を入れておられたので、親としては6年間本当にありがたかったのだが、九州の保育園のレベルの高さには驚いた。
ここで展示されていた保育園のほとんどが、「大地といのちの会」の「生ごみリサイクル元気野菜」に子どもたちと一緒に取り組んでおられる。

ある保育園では、だしの飲み比べをされており、試飲させていただいた。一つは昆布とアゴ(=トビウオ・九州では一般的)、野菜の皮やヘタから取っただし、もう一方は粉末のだしの素で作っただしである。
昆布や野菜で取っただしは、いろんな甘みや旨味が口の中に広がる感じ。だしの素で作った方は、飲んだ直後は「美味しい」と感じるのだが、味が単調。園長先生は、「だしの素は塩気ばかりが立つ。野菜だしは調味料をほとんど加えなくても味がある」と話された。この園では、育てた野菜をできるだけ皮ごと、まるごと食べ、残った皮や芯、芽の部分はだしを取るのに使っている。そこまでできるのは、元気な野菜、それが育つ健康な土があってのことだ。そんな元気な野菜を食べて育つ園児たちもまた、元気いっぱいの健康優良児なのだろう。

土から野菜、人間のいのちまでつながっていることを、実感できる展示だった。
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# by dodo-55 | 2012-02-20 21:32 | 食育

着物の上に着る

今年の三が日も着物で過ごしたが、着物だけではこの時期やっぱり寒い。
古い家なので暖房があまり効かないせいもあるが、洗濯物を干したり、水菜を取りに庭へ出たり、布団を敷きに二階の部屋へ上がったりと、寒い場所での仕事もある。
「赤いニットがあったやろ」と母に言われて思い出した。
そうそう。昔よく母が着物の上に着ていた赤いニット。確か箪笥に入れたはず…。
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もらったことを忘れていた。これを着て、上から割烹着を着ればぬくぬくで、仕事もはかどる。

母も昔は、お正月はずっと着物を着ていた。そのころは部屋ももっと寒かったので、必ずこのニットを着物の上から羽織っていた。今も着物で出かけることは多いが、家に居るときはさすがに着ない。用なしとなった着物用ニットは、私の箪笥の中へ。

私はお正月だけでなく、今日は家にこもって原稿書き…という日は着物で過ごしたりもする。
着物は重ね着しているとはいえ、どことなく寒い。というか、冷たい感じ。そこに1枚、毛のものを重ねるだけで、背中がぬくい。
足先の冷え対策は、ふかふか厚手のダブルネル足袋を買ったおかげで解決した。

これで今年の冬も、ぬくぬく着物生活。っていうより、今どきこんなニットを着てまで、着物を着たい人いないか…。それより、家が寒すぎるだけか…。
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# by dodo-55 | 2012-01-16 16:58 | 着物

サンタさん、さようなら

今年もアメリカから妹一家が帰国。妹の子どもたちがアメリカでクリスマスにもらった“お菓子の家”を、お土産代わりに息子にくれた。友達のお母さんの手作りだそう。
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セロファンでラッピングして、きれいなリボンでくくってあった。クリスマスツリーのオーナメントにもできるらしい。姪っ子の名前入りだが、まだ2歳で食べられないので、息子にくれたというわけ。包みを取ると、ふわりとシナモンのような香りが。クッキー生地に香辛料を入れて焼いてあるらしい。可愛いし、おいしそう。

クリスマスといえば、やっと我が家にもサンタさんが来なくなった。
今年の夏ごろだったか、息子が突然、「母ちゃん。サンタさんは、母ちゃんなん?」と聞いてきた。「そやで。やっと気づいたか」と即答した私。毎年、欲しいものを聞き出し、クリスマスまでにこっそりプレゼントを買ってきて隠し、当日、息子が寝入るまで待ってから枕元に置く一連の作業が大変で、いい加減早くバレてくれ~と思っていたのだ。かと言って、こちらからバラすのもなんとなく気がひけて、学校で友達が「サンタなんかいいひんで」と、真実をしゃべってくれないかぁと他力本願の数年であった。

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こんな手紙(これは8歳のときのもの)と一緒に牛乳を入れたカップとクッキーが置いてあり、わざとクッキーをかじり、牛乳を飲んでおいた日もあったなぁ。
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これは昨年の手紙。まぁ、手紙に書いてある通りのプレゼントは、ほとんどもらえなかったわけだが。
それでも喜んでくれそうなものを毎年考えるのは、結構しんどかった。
子どもたちには楽しいイベント続きの年の瀬だが、大人にとっては仕事も追い込みだし、あれやこれやと忙しい時期なので、一つ大仕事が減ってやれやれだ。
でも、ちょっとさみしいような気も…。
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# by dodo-55 | 2011-12-31 21:56 | 悪ガキ

年の瀬

年内最後になるであろう仕事で、雑貨店に取材に行った。
商品を撮影していると、店の前を黄色いランシュックを背負った小学生が3人、はしゃぎながら帰っていく。「明日から冬休みやから、テンション高いんでしょうね…」。カメラマンさんもお店の人も、思わず外を見つめる。その横をジャージ姿の高校生らしき一団が、タッタッタッと走り抜ける。「あぁ、明後日は、高校駅伝でしたね」「ここもコースになってるんですけど、お向かいのデザイン会社さんは、駅伝のとき沿道の人たちにおぜんざいを振舞われるんですよ」「へぇ~。そうなんですか」

店内や外観を撮影するとき、「すみません。クリスマスっぽい飾りは、いったんはずしていただけますか」とお願いしなければならない。そう言ってみて初めて、もうそんな季節なんだ…とあらためて気づく。
10月以降、何だかんだとバタバタ過ぎていき、気がつけば、郵便ポストの投函口にには「年賀状」の文字が…。今年のデザインは浮かんでいたが、印刷したのはつい2~3日前だし、宛名書きまで手が回らない。

取材の帰り道、「昨日は終い弘法で、すごい人出でした」とカメラマンさん。彼女は東寺の近くに住んでいるのだ。「そういえば、明後日の終い天神は日曜日で、しかも高校駅伝と重なってますよね。道は大丈夫なんやろか…」「その日は取材は入ってないし、よかった。車が動きませんもん」

冬休みやクリスマスやお正月やお年玉や、楽しいことばかりが続く小学生。
あれもこれも、年内に仕上げとかなあかん…と気ぜわしい私。
今年も、あと1週間。
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# by dodo-55 | 2011-12-22 21:02 | 仕事で

母さんが夜なべをして…?

「母さんが夜なべをして、手袋編んでくれた」―という歌があるが、昔は縫い物、編み物などは、女の夜なべ仕事だった。家事で一日中忙しい主婦は、家族の着物や洋服を作ったり、繕ったりする時間が、夜しかなかったのだろう。
そういえば、私が小学生だったころまでは、母が新しく作ってくれたスカートは、朝目覚めると枕元に置いてあり、その日はさっそくおニューのスカートでウキウキと学校へ行った覚えがある。破れたりボタンが取れたりした服や、ゼッケンや名札付けを頼んでおいた体操服なども、やはり朝にはできていて、きちんとたたんで置いてあった気がする。

それも今は昔。縫い物、編み物もすっかり趣味の世界になってしまった。
中高生のころには、手芸や編み物が学校でも流行り、友達の誕生日プレゼントを手作りしたり、冬の通学電車で編み物をしている子もよく見かけた。授業の合間に編み物をする子もいて、「誰に編んでるの~」と気になったりしたものだ。

そんな風景も今は見かけない。
趣味で自分や子どもの服やカバンを作る人はいるだろうけれど、夜なべまでする人はほとんどいないだろう。
私はミシンより手縫いが好きで、編み物は苦手。刺繍やアップリケなどの手芸は、小学校のころから続けている。と言っても、この10年くらいは、糸と針を持つ時間はほとんどない。息子のズボンの膝に次から次へと穴が開くので、膝あての布を縫い付けるときくらいか。

100均で売っていた、アイロンで簡単にくっつく膝あてを使ってみたが、すぐに取れてしまってまったく意味がない。結局ハギレを丸く切ってまつり縫いするのが、一番丈夫だ。それでも、その膝あてもすぐにすり切れ、再度上から当て布をすることになる。
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浴衣のハギレや古くなった私のGパンの一部など、いろんなきれを使っている。
たいていは丸い形にしているので、その上から「へのへのもへじ」やハートマークを刺繍してみたり、ちょっと遊んだりもしていた。

そんなズボンを、今まで何も文句を言わずにはいていた息子だったが、最近、「母ちゃん。ハートはやめて」だの、「なんでこんな色のきれ使うの。ズボンと同じ色のにして。目立つやんか」だの、いろいろ言い始めた。
「おんなじ色のハギレがなかなか、ないねん」と言い訳をしつつ、今どきこんなに何回も繕ったズボンを嫌がらずにはいている息子に、少々申し訳ない気持ちも。

この前、大きく穴が開いた靴下を捨てようとしたら、「え~!何で捨てるん?縫ったらまだはけるやん」と怒られてしまい、靴下ぐらいえぇやん…と、繕うのがめんどくさかった私は反省させられた。
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そんな息子は最近毎晩、ミシンで雑巾を縫ってくれている。家庭科で習い始めてハマッタらしい。いつか雑巾に…と思ってためておいた古いタオルが、どんどん雑巾に生まれ変わっている。半纏着て、コタツにミシン置いて、昭和の雰囲気さえただよう、冬の夜。
坊ちゃんが夜なべをして、雑巾縫ってくれた~なのだ。
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# by dodo-55 | 2011-11-28 20:43 | 家事・家仕事

雨の日のアニメーション制作

雨の土曜日。暇を持てあましている息子。私が仕事をしている横で、ウルトラマンの人形を並べて遊び出した。
「アニメーション作るわ」と私のデジカメを持っていく。
以前は、ノートの端っこに連続したマンガを描き、パラパラとめくって楽しむ「パラパラマンガ」をよく作っていた。今日はそれの進化した形らしい。人形を少しずつ動かしたものを撮影し、順番に見れば動いて見えるというもの。つまり、アニメーションの原型だ。

できた作品を見せてもらったが、イマイチ。「ちょっと、貸してみ」と私が手本を見せることに。
つい、マジになって撮影していると、「母ちゃん。なに真剣にやってんの。仕事もそれくらい熱入れてほしいな」と横で息子が言う。
そして、できた作品がコレ。
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自分で見て、思わず笑ってしまった。(ちょっと指が写ってしまっているが)息子も見て大笑い。
カメラの位置を変えないこと。ストーリー性をもたせることなど、いくつかのポイントを教えると息子も納得。考えながら、新しい作品に取り組んでいた。
アホなことに時間をとられてしもた~。でも、コレ、おもしろい。
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# by dodo-55 | 2011-11-05 20:50

飛び込んできたことば

1年ぶりに息子の保育園時代の同級生と保護者が集まった。卒園以来5年目となる今年の同窓会は幹事だったので、当日は気ぜわしく過ぎたが、懇親会でみんなからの近況報告を聞いてようやく一息ついた。
ある女の子の一家は、数年前に仙台へ引越し今春の大震災に遭ったが、全員無事だったとのこと。お父さんの話では、住んでいた所は地震や津波の被害はなかったものの、原発の事故があってからも地元民は地元のものを食べなければいけないという、変な意味の「地産地消」があり、それ以来、子どもたちとお母さんは京都へ帰ってきたらしい。仕事の都合でまだ仙台に残っているお父さんも、ある人の言葉を思い出し、日々自分に向き合いながらいろいろ思案中だそうだ。

ある人の言葉とは、「毎朝起きて、鏡を見て、今日一日やることを思い浮かべたとき、それらのことは、もし自分が今日死んでしまうとしても、やらなければならないこと、やりたいことか。そうでないことが毎日続く状態なら、それはその人がやるべきことではない」というもの。

私は毎日、鏡を見て今日一日のことを考えることはないが、おそらく思い浮かべる一つ一つのことは、小さいことでもすべて「やりたい」からやっていると思う。
たとえそれが、子どもの学校の用事であれ、家事であれ、ちょっとめんどうな仕事であったとしても。私は慎重に考えて行動するタイプではないので、考える前に動いてしまっていることが多い。たぶん体が動くということは、気持ちもそちらへ向いているからだろうと思う。

まぁ、単純に言えば「イヤイヤやることには意味がないし、進歩もない」ということだろうか。
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ある日の息子の弁当。野球の試合のあと、午後から練習があった日。がっつり食べてもらうため、ご飯も多めに入れたビビンバ弁当。好物の韓国のりも添えて。見た目豪華だが、実は手抜きの楽チン弁当。千切りした大根、人参とゆがいたほうれん草は、塩+ゴマ+ごま油で和えるだけ。薄焼き卵の細切りと肉のタレで炒めた牛肉を入れればOK。
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ごま油は、ずっーと愛用の「へんこ山田のごま油」。香り抜群なので、食欲もアップ。
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# by dodo-55 | 2011-11-04 16:58 | ことば

食育ではなく食楽を

左京区のある保育園で食育講座を担当させていただいた。
今参加している、京都市の「食育指導員養成講座」の実践編として、市内の保育園や保健センターなどで食育活動のお手伝いを実際に体験するためのものだ。

私が担当した保育園では、園内の畑で保育士と園児が野菜や原木シイタケの栽培をしている。事前の打合せで、子どもたちが京野菜についてはほとんど知らないこと、シイタケは給食ではあまり人気がないことから、「京野菜とシイタケの栄養についてお話をしてください」と依頼されていた。

お話する対象は5・6歳児35名。時間は30分。
「みんなはお野菜好きですか? どんなお野菜知ってるかな~。知ってるお野菜の名前を教えてください」と言って、野菜の名前を挙げてもらい、用意してきた野菜の絵を机に次々と張っていく。
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野菜の絵の色塗りは息子も手伝ってくれた。
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ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、サトイモ、ゴボウは、家にあった現物を持って行った。
ほぼ出尽くしたところで、「いろんな野菜があるけれど、京都にはこれとはちょっと色や形や大きさのちがう『京やさい』というのがあって、昔から京都で作られてきました」と説明し、今度は実物大の京野菜アートを「これ、見たことあるかな~?」などと言いながら一つ一つ並べる。
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これは、ライター仲間の江角悠子さんのご主人・平尾ケイゴさんの作品をお借りした。平尾さんはダンボールアート作家。ダンボールの骨組みに和紙を張って、本物そっくりの京野菜を見事に表現している。
それぞれの野菜の特徴や名前の由来を簡単に説明したあと、三択クイズを出して子どもたちに答えてもらう。
例えば、「聖護院カブラを薄く薄く切って漬けた、京都の有名なお漬物の名前はなんでしょう?」
「①十枚漬け ②百枚漬け ③千枚漬け」。答は、紙に1枚ずつそれぞれ、10、100、1000と書いたものを見せながら、手を上げてもらう。子どもたちは、正しい答を知らないから、ほとんど勘。

ゴボウをポキリと折って、「普通のゴボウは中身がこうなっています。では、堀川ゴボウを切ると、切り口はどうなっているでしょう?」
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「①ふつうのゴボウみたいにいっぱい詰まっているかな?」
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「②中はスカスカしていて、穴が空いているかな?」
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「③それとも、ドラえもんの顔のような模様になってるかな?」
と、こんな感じで子どもたちと一緒に遊んだ。

聖護院カブ、賀茂ナス、九条ネギなどのいわゆる「京の伝統野菜」については、私自身何となく知ってはいたが、食べる機会も少ないし、栽培したこともない。シイタケの栽培ついては、全く知らない。これでは話もできないと、シイタケは三重県のモクモクファームで、京野菜については、北区の森田農園の森田さんにお話をうかがい、夏ごろから情報を集めてきた。

京野菜の旬は夏か冬のものが多い。今の時期は旬とははずれていて、現物は手に入りにくい。本来なら、京ニンジンと西洋ニンジン、カブと聖護院カブなど、ふだん目にする野菜と京野菜の実物を見せて、触ったり、匂いをかいだり、食べたりしながらその違いを感じてもらうのがいいのだけれど、それは難しい。おまけに、衛生上の理由で、持ち込んだ食材の試食も園では禁止されているらしい。

京野菜は京都の歴史や文化、気候と関わりがある。とはいえ、話す相手は5~6歳児。難しい話は通じない。結局、苦肉の策で、今回の絵と立体アートを使ったクイズ形式になったのだ。
それでも前日の夜、小学生の息子相手に模擬講座をやってみたが、いろいろ指摘された。
「『農家』って言葉がわからへんのとちゃう?」「そうか…。じゃぁ、『お百姓さん』は?」
「よけい、わからんわ!」「ほな、何て言うたらええの?」
「『畑やってる人』で、ええんちゃう?」
そのほか、「明治時代」は「むかし」に、「都」は「人がいっぱい住んでいるところ」に、変えることにした。

堀川ゴボウのクイズのときには、「③の『ドラえもんの顔』をいったん正解にしたら、子どもたちはびっくりするんとちゃう?」という息子のアドバイス。
その通りやってみたら、言うとおりになり面白かった。ドラえもんに手を上げた子は誰もいなかったから、「正解はコレ(ドラえもん)です」と言うと、「えっ~!!うそ~!」と大騒ぎ。「ではなくて、本当はコレ(中に空洞)です」と言い直したら、やっぱり~という顔。

それにしても、野菜の名前を答えるとき「ぶたにく」と言う子がいたり、全員がサトイモを知らなかったり、意外な反応があり勉強になった。
海老イモと比べるためにサトイモ(現物)を見せたのだが、「……??」「ニンニク?」「ショウガ?」という反応。「給食で出ませんか?」と先生に聞くと、「筑前煮などに使ってます。みんな食べたことあるやろ~」。先生の話では、「たぶん皮のついた状態を見たことがないのでしょう」とのこと。だから、皮をむくときヌルヌルして手が痒くなるということも知らないはず。「おじいちゃん、おばぁちゃんと暮らしている子は3人ほどしかいないし、母親世代は皮をむいて洗ってある小芋を買っている人がほとんどかもしれません」と先生。
こんな会話ひとつからでも、子どもを取り巻く食環境の現実が見えてくる。

翌日、保育園からメールがきた。
「楽しくお話してくださったので、子どもたちもリラックスした状態で、楽しく話を聞けました。子どもたちは、『鹿ケ谷カボチャと賀茂ナスは知ってたけど、ほかは知らなかった。』『今度、お母さんと一緒にスーパーに行って見てみる』と楽しく学んだことを話していました」。
うれしかったのは、「子どもたちが学んだことを忘れてほしくないので、今週の給食の献立で、金時ニンジンを使ったキンピラを出すことにしました」と書いてあったこと。
たとえ子どもたちが「おいしくない」と感じたとしても、金時(京)ニンジンがどんな味なのかを体感してくれたら、それでいい。
「坂田金時っていうお侍さんの顔が赤かったから、赤いニンジンを金時ニンジンって言うようになったんやって」と、覚えてくれているかな?
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# by dodo-55 | 2011-10-20 14:56 | 食育

うんうん。そうそう。空気を共有できたカフェ雑談。

大好きな随筆家・山本ふみこさんのブログで知った『カフェ雑談~くらしをしあわせにするデザイン~』に行ってきた。これは、「KOBEデザインの日 記念イベント」のひとつで、ふみこさんをはじめ、石村由紀子さん(「くるみの木」「秋篠の森」オーナー)、藤本智士さん(クリエイティブエディター、「Re:s(りす)」編集長)、方原伸幸さん(NOBU'S インテリアデザイナー)、増田喜昭さん(子どもの本専門店「メリーゴーランド」店主)によるトークイベント。

「外もたのしいけれど、家(うち)の面白さもなかなかのもの」と言うふみこさんの、目線や暮らし方に共感している私は、本人に会いたい一心で新長田まで出かけて行ったのだけれど、思っていた以上に素敵な時間を共有できて、幸せいっぱいな夜となった。

会場は壇上がカフェになっていて、ゲストは飲み物をオーダーして、小さな丸いテーブルに2人ずつ座っての文字通り“雑談”スタイル。それぞれが、割と勝手にしゃべるという感じで、そこに私たちもいつの間にか仲間入りしているような空気になり、ゲストの一言一句に「そうそう」「うんうん」と思わず相槌をうちながら、聞き入ってしまった。

6時半からのイベントだったので、お腹ぺこぺこで参加したが、ゲストのトークでお腹いっぱいになった。
ゲストのおしゃべりから拾った、栄養たっぷりの言葉。

・経験が時間をよんでくれる
・生活している私たちこそが、デザインをしている
・偶然を偶然と思わない
・楽しいのはマイナスのおかげ
・日本の文化に都会はない
・ネットで調べても出てこないような、でも絶対に会わなければいけない人に出会える旅
・決めない。想定外のことが起こったときに、どれだけやるかがプロフェッショナル
・子どもたちは余白に慣れていない。子どもたちには余白が50%は必要
・主婦はヘッドになれる
・自分というものをしっかり持っている人は、どこでもヘッドになれる
・好きなようにできるのが、一番心地よいスタイル
・今の商品は完成品が多すぎる。完成品は買ったときが一番いいが、すぐに飽きる。
・「何かわからんけど、買ってやろうかな」と思わせる商品
・「効率」という言葉がだめ
・自分の好き嫌い、価値観、アイデンティティーがない人が増えている
・「ぼく、これ嫌い」と子どもが言える教育を
・×(ペケ)出しできる友人を持つこと
・見続ける、感じ続けることが大切
・「何をやってもいいぞ。金はない」
・お金がないことが、アイディアを産む
・順風でない美しさ
・適応力はデザイン力
・「自分の思惑とはちがうことがあるときに、おもしろがる気持ち」が柔軟性
・責任をとれる楽しさ、任される楽しさ。よくも悪くも自分に返ってくる

日々、迷ったり、悩んだりすることも多いけれど、これでえぇんや。もっと、もっと続けていけば、きっと何かが生まれたり、形になったり、見えたりするのだろうな…と思えた夜。

そして、「自分が『つかまえたな』と思ったことは、次の日に言ってみる。言うことで、わかるし変われる」というふみこさんの言葉通り、今日、とにかくブログに書いてみた。(そんな余裕はあんまりないのだけど。まず、これをやってしまわないと…という思いが強くて)

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 先日、お隣からいただいた長崎・福砂屋のカステラ。最近は一人分ずつのサイズに切った、こんなかわいい箱入りのものがあるらしい。箱は水色、ピンク、レモン色などのパステルカラー。
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箱の真ん中あたりをペリペリペリと開けると、紙に包まれたカステラ2切れと、折りたたみ式のフォークが出てきた!
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# by dodo-55 | 2011-10-14 11:47 |