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「店の裏は海」。居酒屋伏見。(続き)

 居酒屋伏見には、鯖寿司もある。カウンターの一角に何本も並べてある。
 京都には有名な鯖寿司の店もあるが、わが家では母がお祭のときなどに手作りするので、わざわざ売っているのを買うことはない。でも久しぶりに鯖寿司が食べたい。「伏見」の鯖寿司は1本売りだが、みんなで1キレずつ分ければいいかな。…ということで、残ったら私が引き取ることにして、鯖寿司を頼む。
 おばちゃんが、また私たちの前に立って「あこうは食べた?」と聞く。その時すでに手に注文書を持っている(書く気まんまん)。
 「あこう?」
 「アコウ鯛。夏の魚の女王やで」
 「でも、さっきヒラメの刺身食べたしなぁ…」
 「おいしいし、食べとき」
 有無を言わさず、注文書に書く。「アコウひと~つ」。注文が通る。
 まぁ、いいか。伊勢えびとはちがうし。(伊勢えびは高い。その日も「時価」としか書いてなかった)

 しばらくすると、赤いきれいな鯛の姿造りが出てきた。「あとで、骨は味噌汁にできるしな~」とおばちゃん。
 それは、ちょうどいい。最後のしめに鯖寿司と一緒にいただくとしよう。
 それにしても、ほんとにどれもおいしい。ほとんど魚メニューだが、刺身はもちろん、煮物も、揚げ物も。やっぱり、「店の裏は海」にちがいない。厨房の奥では波の音が聞こえる はず…。

 もうほとんどお腹いっぱいだが、あと少しなんか食べたいな~。メニューを見る。「ウニの天ぷら」を注文。出てきたのは、一口大のウニを海苔で巻いて揚げたもの。お皿の上にちょこちょこっと並んでいる。かわいい~。「うちにも、かわいいメニューあるんやで」とおばちゃん。ドッカン、ドッカンと盛り上げた、荒っぽい(?)メニューだけじゃないのだ。
 最後に鯖寿司とあこうのアラの味噌汁をいただく。味噌汁は鯛のだしが出て、うまうま~。ちょうど、しめを食べているタイミングで、バイト君たちが「漬物いかがですか~」と、ナスと胡瓜のぬか漬けの皿盛りを両手にカウンター内を回る。色といい、盛り方といい、和食コースのしめに出てくる上品に盛り付けられた浅漬けではなく、家で食べる「どぼ漬け」という感じ。安いし、量も多いけど、もう食べられません。

 結局、ビールも2~3杯は飲んだと思うのだが、お腹いっぱい食べて一人3500円だった。店を出たのが6時半。まだ外は、ぎんぎんに明るい。
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by dodo-55 | 2013-08-13 16:40 | お気に入り

「店の裏は海」。居酒屋伏見。

 15~16年ぶりに伏見に行ってきた。京阪三条駅近くの大衆居酒屋「伏見」である。
 同行者は女性カメラマン3人。私以外の3人は、「伏見」へ行くのは今回が初めてだったが、「店の裏が海 (=魚が新鮮で安くて旨い)」、「店のおばちゃんが強烈」というウワサは聞いているようであった。
 カウンターだけの小さな人気店で、予約は不可。なので、開店の10分前に店前で待ち合わせた。私が到着したときには、母娘らしい2人連れがすでに店前で待っていた。小雨が降っていたので、開店前にのれんを出した女将が、「雨降ってるし、中で待ってて」と母娘を中へ招き入れた。そのあと、夫婦連れが早々と店へ。結局、私たち4人がそろって中へ入ると、コの字型のカウンターの一列はすでに埋まってしまった。時間は夕方の5時。外はまだギンギンに明るい。

 カウンター席にきっちきちに詰めて座り(隣の人と肘が擦れるぐらい)、生ビールを4つ注文。8つの目は手書きのメニューに釘づけ。ほとんどが魚のメニュー。どれにする~? アレもおいしそう。これも食べたい~と、迷っているうちに、注文したビールが目の前に置かれたのにも気づかなかった。
 「とりあえず、乾杯!」。しめ鯖、ヒラメの刺身、ハモの白子、ズイキのくず煮などを注文する。
 コの字型のカウンター内の狭いスペースを女将のおばちゃんと、バイトらしき若い男性が2人、注文をきいたり、生ビールを入れたり、お皿を運んだり、せわしなく動きまわる。
 「ここ、痩せてないと、働けないね」。旨い魚をつつきながら、つぶやく。実際、女将もバイト君もかなりスリムだ。店奥は厨房で(ここも広くはなさそう)、窓のようなところから、注文の通った料理が次々出てくる。

 「伏見」初体験の3人には、店に入る前に2つ忠告しておいた。
 ①店の中ではけっして「伊勢えび」という言葉を発しないこと。(たとえ、小声でも)
 ②最初のうちに「野菜天」をけっして注文しないこと。
 これは、私の過去の体験からの忠告だ。
 
 メニューのなかに、この2つは必ずある。でも、「あ、伊勢えびもあるんや~」とか、「伊勢えびか~。でも高いからやめとこ」などとつぶやこうもんなら、「はい、ここ。伊勢えびひと~つ!」とおばちゃんが大きな声で厨房に注文を通す。「えぇっ!頼んでない。頼んでない」と否定しても無理。しばらくしたら、デデ~ンとイキのいい伊勢えびの刺身が目の前に。「頼んでないって~」といくら言っても、もう遅い。「おいしいでぇ。めっちゃ新鮮やし。食べ食べ」と、おばちゃん。まさか、サービス?なわけはない。きっちり、伝票に付けられている。
 あきらめて、食べるとホンマにおいしい。クリックりッで甘くて。うま~。「やろ?おいしいやろ?あとで、この殻で味噌汁もできるしな」と、おばちゃんの勝ち誇った顔。そして、あとで出てくる伊勢えびの味噌汁が、また旨い! だしが出て、ほんまに旨い。なので、怒る気がしない。

 …という話を3人にはしてあるので、メニューを見ても3人とも目配せで「例のアレ、あるね」とニヤニヤ確認だけはする。禁句の4文字は決して口にしない。
 そうこうするうちにも、どんどん人が入ってきて、あっと言う間に、満席に。まだ、6時前。
 おばちゃんが、私たちの前に来た。「次、何食べる~? 野菜天は食べた?」と注文票を手に聞いてくる。
 アカン、アカン。私たち4人は目で合図。 実を言うと私は食べたい。野菜天が大好きだから。でも、以前失敗しているので、頼めない。見透かしたようにおばちゃんが言う。「4人いるから、大丈夫やって」。

 その後、カウンターに置かれた野菜天を見て、女子3人が驚く。「これで、300円?」。イモ~、ナス~、レンコン~、シシトウ~と、デン、デン、デデンと積み上げられた野菜天の高さは10cm以上ある。それを上から一人一つ、また一つと取りながら食べていく。4人で2周はしたか? この量だから、2人で来たときに最初に注文してしまうと、ほかのものが食べられないのだ。

 無事、野菜天を食べ終え、数人の客が帰り始めたが、まだ6時すぎ。
 入店して約1時間。すでにお腹がふくれてきた。 (続く)
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by dodo-55 | 2013-06-18 10:20 | お気に入り