毎年、春のいちご大福と初夏の水無月は手作りするのだが、今年はおはぎに初挑戦してみた。
先日、北白川の「スコップ&ホー」でおはぎ作りの教室に参加したこともあり、お彼岸にはぜひ手作りしてみたいと考えていたのだ。いちご大福に入れるこしあんは、市販の粉あんに水と砂糖を混ぜて練り、水無月にのせるあずきは、甘納豆を使っているので、これまで餡を手作りしたことはなかった。餡作りは、時間がかかりそう、鍋につきっきりになりそう、と思って避けていたのだが、やってみるとそうでもなかった。 本当は、週末の3連休に作るつもりだったが、おはぎ好きの母が旅行に行くため、「それまでに食べたい」と言うので、平日の、仕事しながらのおはぎ作りとなった。鍋から目が離せないので、食卓で校正をしながら、ときどき台所に立つ。 あずきの煮える甘い香りが、何とも心地よい。あく抜きの湯こぼしが済めば、ひたすら弱火でコトコト煮るだけ。その間に、仕事、仕事。 あずきを煮ている隣で、もち米を蒸す。タイマーをセットして40分。ふたを取って、蒸しあがりを確認するときの、ふわりと立ち上る湯気に、ほっこり。 コトコト煮るとか、蒸すとか、台所でゆっくり静かにできあがっていく時間が好きだなぁ。 柔らかく煮えたあずきに砂糖を入れ、煮詰めるときにはさすがに鍋から離れられず、ずっとかき混ぜていたけれど、時間にしたらわずかに10分程度。餡を冷まし、蒸しあがったもち米を丸めて、餡でくるんだり、餡を入れてきな粉をまぶしたり。この手作業が楽しい。子どもが土団子を作る感覚?にも似て、童心に返るし、無心になる。 これが、和菓子作りの醍醐味かも。「手で作っている」という感じが好きなのだ。洋菓子の場合は、粉をふるったり、卵やクリームを泡立てたり、オーブンに入れたり、道具がいろいろと必要で、しかも分量や作業をレシピ通りにしないと、でき上がりに差が出たり、まったく別ものができたりと、最後まで気がぬけない。その点、和菓子作りは割と単純。蒸し器とボウルがあればできるし、油を使わないので、洗物も楽。 結局、洗物まで終えて、2時間ほどですべてできた。 初めてにしては、上出来。…となると、うれしくなって、しばらくはこればかり作ってしまうのがいつものパターン。いちご大福も、水無月も、シフォンケーキも、そうだった。まったく、アホの一つ覚え。もともとお菓子は食べることよりも、作ることが好きなので、できたものはいろんな人の胃袋に消えることになる。 さっそく母が、お昼ご飯のあとに2つ試食。母は「もう少し甘い方がいい」と言うが、私はいつも甘さ控えめ。学校から帰ってきた息子が、「おっ! おはぎや!」とうれしそう。洋菓子よりも断然和菓子派の息子は、おやつに何個食べるだろうか。 おっと、忘れていた。まずは父に、仏壇に供えないと…。お彼岸のおはぎ作りは定番になりそうだ。
by dodo-55
| 2014-03-20 14:17
| お菓子
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