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15~16年ぶりに伏見に行ってきた。京阪三条駅近くの大衆居酒屋「伏見」である。
同行者は女性カメラマン3人。私以外の3人は、「伏見」へ行くのは今回が初めてだったが、「店の裏が海 (=魚が新鮮で安くて旨い)」、「店のおばちゃんが強烈」というウワサは聞いているようであった。 カウンターだけの小さな人気店で、予約は不可。なので、開店の10分前に店前で待ち合わせた。私が到着したときには、母娘らしい2人連れがすでに店前で待っていた。小雨が降っていたので、開店前にのれんを出した女将が、「雨降ってるし、中で待ってて」と母娘を中へ招き入れた。そのあと、夫婦連れが早々と店へ。結局、私たち4人がそろって中へ入ると、コの字型のカウンターの一列はすでに埋まってしまった。時間は夕方の5時。外はまだギンギンに明るい。 カウンター席にきっちきちに詰めて座り(隣の人と肘が擦れるぐらい)、生ビールを4つ注文。8つの目は手書きのメニューに釘づけ。ほとんどが魚のメニュー。どれにする~? アレもおいしそう。これも食べたい~と、迷っているうちに、注文したビールが目の前に置かれたのにも気づかなかった。 「とりあえず、乾杯!」。しめ鯖、ヒラメの刺身、ハモの白子、ズイキのくず煮などを注文する。 コの字型のカウンター内の狭いスペースを女将のおばちゃんと、バイトらしき若い男性が2人、注文をきいたり、生ビールを入れたり、お皿を運んだり、せわしなく動きまわる。 「ここ、痩せてないと、働けないね」。旨い魚をつつきながら、つぶやく。実際、女将もバイト君もかなりスリムだ。店奥は厨房で(ここも広くはなさそう)、窓のようなところから、注文の通った料理が次々出てくる。 「伏見」初体験の3人には、店に入る前に2つ忠告しておいた。 ①店の中ではけっして「伊勢えび」という言葉を発しないこと。(たとえ、小声でも) ②最初のうちに「野菜天」をけっして注文しないこと。 これは、私の過去の体験からの忠告だ。 メニューのなかに、この2つは必ずある。でも、「あ、伊勢えびもあるんや~」とか、「伊勢えびか~。でも高いからやめとこ」などとつぶやこうもんなら、「はい、ここ。伊勢えびひと~つ!」とおばちゃんが大きな声で厨房に注文を通す。「えぇっ!頼んでない。頼んでない」と否定しても無理。しばらくしたら、デデ~ンとイキのいい伊勢えびの刺身が目の前に。「頼んでないって~」といくら言っても、もう遅い。「おいしいでぇ。めっちゃ新鮮やし。食べ食べ」と、おばちゃん。まさか、サービス?なわけはない。きっちり、伝票に付けられている。 あきらめて、食べるとホンマにおいしい。クリックりッで甘くて。うま~。「やろ?おいしいやろ?あとで、この殻で味噌汁もできるしな」と、おばちゃんの勝ち誇った顔。そして、あとで出てくる伊勢えびの味噌汁が、また旨い! だしが出て、ほんまに旨い。なので、怒る気がしない。 …という話を3人にはしてあるので、メニューを見ても3人とも目配せで「例のアレ、あるね」とニヤニヤ確認だけはする。禁句の4文字は決して口にしない。 そうこうするうちにも、どんどん人が入ってきて、あっと言う間に、満席に。まだ、6時前。 おばちゃんが、私たちの前に来た。「次、何食べる~? 野菜天は食べた?」と注文票を手に聞いてくる。 アカン、アカン。私たち4人は目で合図。 実を言うと私は食べたい。野菜天が大好きだから。でも、以前失敗しているので、頼めない。見透かしたようにおばちゃんが言う。「4人いるから、大丈夫やって」。 その後、カウンターに置かれた野菜天を見て、女子3人が驚く。「これで、300円?」。イモ~、ナス~、レンコン~、シシトウ~と、デン、デン、デデンと積み上げられた野菜天の高さは10cm以上ある。それを上から一人一つ、また一つと取りながら食べていく。4人で2周はしたか? この量だから、2人で来たときに最初に注文してしまうと、ほかのものが食べられないのだ。 無事、野菜天を食べ終え、数人の客が帰り始めたが、まだ6時すぎ。 入店して約1時間。すでにお腹がふくれてきた。 (続く) #
by dodo-55
| 2013-06-18 10:20
| お気に入り
残り物のおかずで昼ご飯を食べながら、「今日はこどもの日なんやけどなぁ」とつぶやく私。
「あ、そうやったっけ」。5月5日が単に連休のうちの1日でしかない息子は、気にもしていないようす。「あっ、そうや。ちまき買うてきて」といい残し、さっさと遊びに出かけて行った。 子どもが小さいときなら、こいのぼりを飾ったり、ちまきや柏餅も早めに買っておいたり、夜ご飯は子どもの喜ぶメニューにしたりしていたが、中学生ともなるとこちらも気が抜けている。 午後から買い物に出かけたが、「こどもの日」だから焼肉!とか、お寿司!という雰囲気でいっぱいのスーパーの食品売り場は冷めた目で見つつ、買ったのは必要なものだけ。ただ、頭の片隅に「こどもの日」がちらつき、今日は息子の好きなものを…という意識は働いていたようだ。 ![]() 昨日は肉だったから今日は魚で…と考えながら、鮮魚売り場へ。刺身盛り合わせ、桶パック入りにぎりの盛り合わせ、刺身よりどり3パック1000円など、こどもの日向け商品がにぎやかに並ぶ。そんななかに、あったあった。こういう日には必ず出るお得な「切り落とし」パック。さく取りした魚の切り身の端っこを集めたものだが、いろいろ入っているからうれしいのだ。今日はこれで海鮮丼にしよう。 さて、今晩のおかずは、 ・海鮮丼(マグロ、イカ、サーモン、ハマチ、鯛+量をごまかすため長芋のサイコロ切りを足して) ・ホタルイカは酢味噌で ・キュウリはもろみで ・ホウレンソウのごまあえ ・豆腐のステーキ(ニンニク醤油味+卵) ・おつまみカナッペは、クラッカーにクリームチーズ+トマト、タマネギスライス+アンチョビ、サーモン ・ジャガイモと玉ねぎの味噌汁 ![]() 酒飲み寄りのおかずに見えて、実は息子の好きなものばかり。味噌汁の具も、一番好きな具の組み合わせ。クラッカーにのせたおつまみも、私がロゼワインを飲むため…もあるが、チーズやアンチョビは息子の好物。余りもんでも結構豪華になったやん! ではでは、健やかなこどもの成長を願って、乾杯! #
by dodo-55
| 2013-05-06 15:57
| 食べ物飲み物
4月4日、大阪で「“弁当の日”食育情報交換会」があった。
「むろまち子どもクッキング」つながりで、昨年より参加している「おむすびの会」。そのメンバーが企画され、“弁当の日”提唱者である竹下和男先生をはじめ、全国でさまざまな形で活動されている方々が集まり、情報交換するというもの。竹下先生の講演+9名の活動報告は5時間にわたり、午後からだし途中で寝てしまうだろうな…という予想を裏切る、熱い、濃い内容の会だった。 (参加できなかった方のために、内容と感想をまとめました) <基調講演 竹下和男 「講演、私の流儀」> 今回の参加者約60名のほとんどが、「弁当の日」の講演はすでに何度も聞いており、何らかの活動をしている人が多かったので、いわば弁当の日・上級者向けのお話だった。 映像の活用、撮影技術、笑いと泣きの効能、リピーター対策など、「弁当の日」でつながった人たちが、講演や活動をしていくなかで参考になりそうな、講演の仕方について話された。 先生が準備をされているとき、スライドに合わせた曲が流れるだけで、もう目がウルウルとなる。「弁当の日」を応援している方(佐藤弘さん、比良松道一先生、佐藤剛史先生、内田美智子先生)の講演のときは、いつもそうだ。“パブロフの犬”状態で、曲が流れるだけで、涙が出てくる。 感心したのは、竹下先生が使用する曲と歌手名を必ず映像の最後に表記しているということ。著作権のことまでしっかり考えておられた。 今回はじめて見たなかで印象的だったのは、「弁当の日」を広めようと活動中の全国の応援者を映したスライド。すでに講演を聞いたことのある先生方をはじめ、今回活動発表された方々、「元気ないのちをつなぐ会」の中山誠さんの顔も! みんなとてもいいい表情で、語る大人たちがこんなにいきいきとしていれば、子どもたちにも伝わるだろうなと思えた。すべて、竹下先生が撮影されたそうで、この日もスライドを見ている私たちを、パチパチと撮っておられた。(緊張するやん。寝てられへん! →これも作戦か?) それからもうひとつ。この映像には、やられた。(涙が止まらなかった…) 竹下先生の90代のお母様に送ったメッセージの映像。先生は、年間280日以上講演で全国を飛び回っておられるので、普段は奥様と息子さんがお母様の介護をされており、ご家族への感謝の気持ちも込めた内容だった。高齢でも元気でなんでもできたお母様が、だんだんできないことが増えていき、それでも、「そこにいてくれるだけで、いい。漬物石のように、ただそこにある(いる)だけで、役割を果たしているのだから」という言葉には、もう…。 竹下先生のお母様と比べたら、まだまだ若く元気すぎて困るほどの、70代のわが母に対して、私は毎日文句ばかり言っている。自分のことだけでなく、私や息子のことにもついつい手が出る口が出る母に、「うるさい。ほっといて。自分でやるし」の言葉返しの日々。気をつけなければ…。 夜の懇親会のとき、「あの映像には参りました」という人が多かった。自身も親の介護をされているとかで、やはり心に沁みた人たちが多かったようだ。 #
by dodo-55
| 2013-04-11 12:56
| 食育
2年前に大量に味噌を仕込んだが、今食べているのが最後の樽。2年前は、私と妹が別々に仕込んだのだが、私の仕込んだ方から開けたところ、まだ熟成が足りなかったのか、少しアルコール臭がした。今食べている樽は妹の方で、さすがに2年熟成だけあって、コクがあり何ともおいしい。
毎年この時期、アメリカから一時帰国している妹が、味噌を仕込むため大豆や米糀を注文するというので、私も便乗させてもらった。聞けば、妹のやり方は「倍糀」といって、通常の味噌作りの倍の糀を使うそう。その分、甘みが増し、まろやかな味になるらしい。どうりで、おいしいはずだ。 妹の友人から購入している無農薬玄米を、家の精米機で白米にし、知り合いの糀屋さんに持ち込み糀にしてもらう。できた糀はまだぬくぬくだった。大豆が3㎏、糀が倍の6㎏、塩1.5㎏。量が多いので、今年は2日間がかりで仕込んだ。 ![]() 大きな鍋2つで大豆をやわらかくなるまで煮込み、すり鉢やマッシャーで大豆をつぶす。何でもやりたがりの、3歳の姪っこもお手伝い。 ![]() ![]() 糀に塩を混ぜておき、 ![]() つぶした大豆とよく混ぜる。 ![]() つぶした大豆は、つまみぐいしてもOK。最後はマッシャーをなめてきれいに無駄なく? ![]() つぶした大豆に砂糖を混ぜて丸め、ココアパウダーをまぶせば、和風トリュフのできあがり。 これも、モクモクファーム「食育交流フォーラム」の分科会で参加した、大豆を使った料理のワークショップで教えてもらったレシピの一つ。味噌作りには、甘~いお楽しみ付きなのだ。 ![]() 最後は、消毒した甕や樽に詰めれば完成。おいしくな~れ。おいしくな~れ。味噌作りも4年目だが、手前味噌の味を知ると、市販の味噌はもう買えない。 #
by dodo-55
| 2013-03-22 16:38
| 家事・家仕事
3月の「むろまち子どもクッキング」は記念すべき50回目。この日は初企画の「弁当の日」だった。
5・6年生は弁当を家で自分で作って持参。1~4年生はみんなでご飯とおかずを作り、それぞれの弁当箱に詰める。お昼は和室で、みんなで食べた。 6年生にとっては最後のクッキングだったので、、何かお菓子を差し入れしようと考えた。1~4年生のつくる弁当は、「ま・ご・は(わ)・や・さ・し・い」が全部入ったものなので、お菓子も同様のものができないかなぁと。 「ま」豆、「ご」ゴマ、「わ」わかめ=海藻、「や」野菜、「さ」魚、「し」しいたけ=キノコ、「い」イモを全部入れた、ケーキ、クッキー…。いろいろ考えてみたが、海藻や魚が入ると、どうも甘いものは合わない。 そこで思いついたのが、クラッカー。先日、「モクモク食育交流フォーラム」のとき参加した分科会で教えてもらったクラッカーは、おからと酒粕と小麦粉に刻んだ野菜が入っていた。これなら塩味だし、ジャコや海藻を入れても合うかも。 さっそく作ってみた。「ま」はおから(大豆)、「ご」ゴマ、「わ」はヒジキとワカメ、「や」はちょうど家にあったタマネギ、金時ニンジン、大根葉、「さ」はジャコ、「し」はシイタケ、「い」はサツマイモ。材料は細かくみじん切りして、生地に混ぜ込み、焼いてみた。 レシピ通りの分量で焼いて試食したが、ちょっと味がない感じがしたので、塩を増やし、しょうゆも混ぜてみた。食べてみた息子や甥っこ、姪っこも、「おいしい」と言ってくれたので、たくさん焼いて「子どもクッキング」に持って行った。 みんなでお弁当を食べたあと、テーブルごとにクラッカーをお皿に盛り、「このクラッカーには、ま・ご・は・や・さ・し・いが全部入っています。何が入っているか、食べてあててみて~」。 赤い粒々は「ニンジン!」とすぐに気づく子が多かったが、緑は「ホウレンソウ」と答える子が多かった。サツマイモやシイタケがわかりにくかったようだ。 ![]() 最近の子どもたちは、お菓子でも味の濃いもの、甘いものが好きだから、こんな地味な手作り菓子は人気がないかと思っていたが、喜んでくれてよかった。 一緒に試食した男の先生が、「これ、ビールにも合いますね!」と言ってくれたのもうれしかった。そうそう、ワインにも合うし、焼酎にもいけそう。「ま・ご・わ・や・さ・し・い」が入っているから、体にもいいのだ。簡単だから、また作ろう~っと。 【おから入りクラッカーの作り方】 ①おから60g、酒粕40g、小麦粉200g、ナタネ油(オリーブ油)大さじ2、塩小さじ1/2、野菜のみじん切り50g(これが基本の分量だが、私は塩としょうゆを足した。野菜も多めでもOK)をよく混ぜる。 様子を見ながら水を加え、耳たぶより固めにこねる。 ②2つに分け、めん棒で薄くのばし、フォークで穴をたくさんあける。 ③小さく切り分け(3×3cm程度)、150℃のオーブンで30分ぐらい焼く #
by dodo-55
| 2013-03-18 21:13
| お菓子
|
![]() by dodo-55
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